体育の授業って

 

かくして念願のアーチェリー愛好会に入部した私の大学生活はスタート。

 

文学部史学科日本史専攻って一学年40名の一クラスのみ。そのうち30名は女性。

 

残る10名の男性も日本史を勉強しようという向学心に燃えた男の子たち。

 私は?と言えば取りあえず高校時代日本史の成績がよかったからという単純な理由。

 

ちょっとばかり向学心には差があったような・・・・

 

そしてその差が最初の体育の授業で現れました。

 

体育の授業は東武東上線で小一時間かかるところにある別の校舎とグランド。

まずは池袋の駅で迷ってしまいました。

 

西口なのに東武東上線?東口に西武??

どういうこと?って感じで駅の構内をウロウロ

広島の片田舎から出てきて2週間目くらいですからね~

 

結果 遅刻。

 

体育とは言え最初の授業に遅刻した私でした。その代償は大きかったな~

 

集合場所の体育館に入ったんです。そこで目にしたのは・・・・・

二つの大きなグループ。

 

後ろに並んでたクラスで一言二言言葉を交わしたことのある子に「これなんで並んでるの?」って聞きました。

 

「実技のグループ分けだよ。でもバレーボールとソフトボールは定員オーバーしたから今からくじ引き」

「遅れてきた人はあっちのレスリングに名前を書いてとさっき先生が言ってた」とニヤニヤ。

「レスリングってあのレスリング?」

「そう1年間体育館の中で授業があるらしいよ」

「なにするの?」

「さっき先生が説明してたけど最後はスパーリングまでやるんだって。がんばってね」

「それとレスリングは時々女子とフォークダンスもあるって言ってな~」

「うらやましいな~」

「じゃ 一緒に名前書こうよ」

「冗談でしょ いくら女の子とフォークダンスがあるって言ってもレスリングだよ。レスリング 絶対に嫌」

 

遅れて行った私が悪かったんですね~

体育の授業は1年間 

その1年間の実技を決める集合時間に遅れてしまったんです。

 

結果・・・・・

バレーボールとソフトボールは定員オーバー。当然のことながらレスリングはガラガラという状態。かつすでに定員オーバーした二つからレスリングに回るくじ引きを始めてたんです。それに間に合わなかった私は・・・・・・

レスリングの受付名簿に名前を書かざるを得ない状況。

渋々レスリングの机に置かれた名簿表に名前を。

私は三番目。

園部 青木という名前がありました。もちろん彼らも遅刻組だったんですけどね

 

そして翌週から1年間レスリングやっちゃいましたね~

受け身から始めて タックルの練習 徐々に抑え込みとか投げ技とか・・・

ほんとに地味な基礎トレーニングを。

 

まあそこで新潟出身の青木君と茨木出身の園部君とは遅刻組の仲間として仲良くなったんです。

 

そして事件が・・・・

体育の授業を始めて半年後からスパーリングを。

21ラウンドを2回。

軟弱な文学部の学生に中にあって私は取りあえず愛好会とは言え運動部。

 

連戦連勝!!

 

とは言えこれが成績に結び付くわけではなく実技の試験はタックルとそり投げという技。

 

まあ試験の時は相手がきちんと忖度してくれます。

タックルしやすいように、投げられやすいように・・・・

が いざ試合となるとそうはいきません。

 

バックに回った青木君。

バックに回ったら当然相手を前方に倒して背中に乗ってポイントを取るんです。授業でも何度も同じことを繰り返してました。

が練習とスパーリングじゃ本気度が違いますからね~

バックに回られた園部君なかなか倒れません。

腰に巻かれた腕をなんとか振り払おうともがいてます。

その時 青木君何を思ったのか自分の腰を沈めて園部君持ち上げました。

持ち上げたら横倒しがベストだったと思うんですが後ろへ・・・・

なんと持ち上げてそのまま後ろへ・・・・

 

当然 二人とも脳震盪

先生 青い顔に・・・・

2人とも医務室行となって授業は中止。

 

まあマットの上ですからね~ 問題なく気が付いた二人と一緒に東上線で池袋まで帰りました。

当然電車の中ではバックドロップの話で盛り上がるかと思ったんですが、二人とも記憶が吹っ飛んでました。

肝心のフォークダンスは・・・・・・

レスリングのメンバーだけのソフトボールに変更。

 

後から聞いたところによると毎年フォークダンスのうわさが授業の最初に流れるんだって・・・

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